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2日後─── 早朝……。 「 「いいのよ。さ、エステルも エステルは目を丸くしながらも レンが用意した朝食はトーストとコーヒー、それにスクランブルエッグにサラダ…、と簡単なものだったが、それでもレンが しかも、あの日に父さんとレンとで遊びに行ってから、 あのさんざんな夜…、ひたすらに弁解してようやく戻ったら、レンは真面目に 妙に大人しいな、と首をひねってみても、それで何か 少々、むず 「ほう、今日はレンが用意したんだったな。美味そうじゃないか。」 今日から仕事に戻るカシウスは軍服姿だった。久しぶりの短い休みが掃除や雑用で終わってしまったのは少し悪い気もしたが、本人は家族団らんを楽しんでくれたので、良かったのかもしれない。次回の休みこそは本当の骨休めをさせてあげたいと思う。 「ごめん、用意に手間取ってたよ。」 遅れて食卓に現れたヨシュアもすでに仕事着だ。エステルがまだ休暇中という事で、彼だけは今日も出勤である。最近は多忙ながらも充実した日々を送っている彼…。遊撃士ランクもみるみる上がり、エステルも抜かされそうなほどだ。 近頃、特に感じる事なのだが、一番近くにいるエステルから見ても、いままでよりグッと大人びてきたように思う。そして男らしくなった。いまこうして食卓に並んで彼を見守る私服のままの自分とレンは、まるで夫を見送る妻と娘のようにも見えなくもない。 つ、妻!! あ〜〜〜〜でも、妻とか言うのはちょっと早いというか、早くないというかそういう問題じゃあなくて、それは言い過ぎっていうか…。あははは…、どうしようかしら〜。 …などと一人で 「あのね、みんなに話があるの。」 そんな時、あまりに …と、普通であれば、ここで見惚れて惚けてしまうはずなのだが、エステルはというと、「何か悪いものでも食べさせたかしら?」と首をひねっていた。…いいや、もしくは何かを企んでいるのだ、と …しかし、その話というのは、エステルの失礼な予想を 「レンにとって家族という意味を考えてみたの。」 そう告げながら、レンはそれぞれに食後のコーヒーを配っている。皆はそれを受け取りながら、まだ手をつけようとしない。重要そうな話の最中に口をつけるべきじゃない、と思っての事だ。 「レンはこの家では子供的な立ち居地よね。エステルはお母さんで、ヨシュアが…、ああ、コーヒー と、言いかけてからお盆を胸に抱いて、またもや 「エステルがお母さんで、ヨシュアがお父さん。…だとしたら、カシウスおじさまは、どういう立場なのかしらって思ったの。そうしたら昨日ようやく…結論が出たわ。その…、あのね。」 真剣ながら、 「レンにとって、カシウスおじさまは…。」 「愛人よねっ!」 「「ブホッ!!」」 3人が一斉にコーヒーを噴き出す! レンは当然のようにお盆を前に出してガード。誰にも見えないその口元がニヤリと笑っているのを知る者は居ない。…そしてそのまま、叩き込めるように 「だぁって〜、レンだって恋を知る年頃よ? とっても素敵なナイスミドルに恋 それが 「ちょっと父さん! いくら独身生活が長いからって、よりにもよってレンを〜〜〜〜〜!!」 「待て、誤解だ! これは 「ああ〜、まさか父さんが! 父さんが幼女をそんな目で…、天国のお母さんが聞いたら何て言うのかしら、お母さん! こんな最悪の不良中年を見捨てないで!!」 「い、いや、だからなっ! ちょっと話を……。」 レンはそんな攻防戦から背を向け、ニンマリと 「(…ふふん、これくらい勝たせて 案外、勝負にはこだわるレンであった。そして相変わらずの、おしゃまな仔猫、いつも通りのレンでもある。 そんな風景を、ただ、あんぐりとしながら見つめているヨシュアは、エステルとカシウスの噴き出したコーヒーの直撃を受けて悲惨にもドロドロ…。この家での彼の役どころは、なんとも分かり易い。 「もう、父さんっ! 聞いてるの!?」 「 「ふふ…。」 そしてレンが笑い出す。とびっきりの笑顔で、楽しそうに。それに釣られて、エステルもカシウスも笑い出す。一人で苦笑いするヨシュアも、仕方ないか、と ブライト家の朝は、とてもとても もしも、君が生きていたのなら、この言葉を送ろう───。 君の背中は その笑顔が もしも、そうであるなら、私はこれほど たとえ、同じ道を歩く事が出来なくとも、君が幸せでさえあれば、それでいいのだ。 きっと、その 月日が流れ、どれだけの時を 君が体験するその黄金の1ページを、けして忘れないで欲しい。 人はそれを、幸せと呼んでいるのだから────。 お し ま い
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